カーボンニュートラルの、
真のソリューションパートナーを目指して。(2/3)
お客さまに伴走支援するエネルギーソリューションをスタート
NGK株式会社 大津 武嗣(執行役員 NV推進本部長、同本部CN事業開発担当), 岡田 浩一(NV推進本部 CN事業開発 エネルギーソリューション部長)
立場、状況によって異なる課題をひとつずつ解決していく
企業や自治体がカーボンニュートラルに取り組むうえでの課題、またその状況にNR-Power Labの事業成果をどのように活かしていくのかお聞かせください。
岡田:カーボンニュートラルに取り組むうえで、何から手を付ければいいのかわからないという状況が多いことは先ほどお話ししましたが、例えば脱炭素先行地域の取り組みでは、環境省自身も述べている通り、実行段階のパートナーがいないために進んでいなかったり、住民の合意形成が難しいなどの理由で停滞していたり、EPC事業者の不足や、計画時では予見できなかったコストの高騰といった課題に直面している場合もあります。
また企業の場合でも、例えばFIT電源を今後どのように運用するのか、FIPへ移行するのか、それとも別の形で活用するのかといったような、制度の変化に対応する選択を求められた場合に、それぞれの選択肢にどのようなリスクやメリット・デメリットがあるのかを整理すること自体が難しいという声も多く聞かれます。このように制度や市場環境の変化を踏まえて、具体的にどの選択をすべきかの判断、意思決定を支援してほしいというご相談が多く寄せられています。こうしたお客さまの立場、状況によって異なる課題をひとつずつ解決していく必要があるため、私たちが状況に応じた最適解を提示し続ける伴走型のソリューションパートナーを志向しているのはそのためです。
NR-Power Labの事業成果の活用のお話をしますと、今後は双方向で、かつ分散・変動型の電力が主流になっていくと考えています。そうなると、個別に存在している電源や蓄電池などのリソースを束ねて、全体として制御しながら使うことが重要になります。NR-Power Labは、再エネを軸とした分散型電源を効率的に活用するためのVPP制御技術を確立することを目的として、NGKとリコーが連携しながらその基盤を構築し、単に開発で終わるのではなく、実際の現場で実証を行いながら形にしてきました。
その過程で、特性の異なる複数の蓄電池を統合制御する蓄電所、「StorageHub:ストレージハブ(※1)」のような蓄電池のシェアリングモデルの開発にも取り組んできました。再エネの拡大においては蓄電池の活用が重要ですが、初期投資が大きなハードルとなり、蓄電池の普及が十分に進まない一因となっています。そこで私たちが提案するのは、蓄電池をシェアしながら初期投資の負担を分散することで、導入のハードルを下げていく蓄電池シェアリングの考え方です。このStorageHubでは、実証を重ねてきたVPPシステムを活用し、複数の蓄電池をリソースとして束ねて統合制御、最適な運用をしていきます。蓄電池のポテンシャルを使い切る、またマルチユースでの活用が進むことで、収益としても見込める形になっていくと考えています。
このように初期投資や資金面がハードルになっている場合でも、ファンドやリースなどを活用しながら、プロジェクトの規模や条件に応じて柔軟に対応していくための資金計画から支援し、StorageHubのような仕組みで設備をシェアしながら初期投資を抑えていくといった具体策の提示など、お客さまのカーボンニュートラルへの取り組みを最初期から支援する解決策を提示していきます。市場環境が変われば収益構造も変化するため、そのときに投資回収計画をどう見直すのか、誰が知見を持って判断するのかという問題が必ず出てきます。そういった将来的な変化・課題にも運用しながら対応し、必要に応じて計画も見直していく長期的なパートナーとして伴走していきたいと考えています。